9月12日、東京・港区のホテルオークラ東京本館が4年の改装作業を経て「The Okura Tokyo」として生まれ変わりました。1962年(昭和37)年開業した当時しつらえた館内を彩る日本の伝統美と匠の技には組子をはじめ建具職人の技術も導入されています。このたび、昭和の開業当時の佇まいを再現、9月12日のオープンに先駆けて9日のオープニングセレモニーで披露されています。
 設計は本館ロビーを手掛けた建築家・谷口吉郎の息子・谷口吉生氏。日本的な文様の装飾と建築が一体化した空間を実現しています。エレベータ―ホールなどには手作りの精緻な麻の葉組子格子が意匠に使用されています。
 同ホテルでは「本館の意匠や伝統工芸などを生かすために工夫を凝らし、今では職人が少なくなった伝統技法は半世紀前の当時の技術の資料を当たるなどして可能な限り忠実に再現した」としています。今月発行の9月号「建具報」でリニューアルされたホテルオークラの様子を詳しく紹介いたします。

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